【勉強になる】地球惑星科学徒が絶対に読むべき小説5選
🌎地球惑星科学徒
「地球惑星科学の勉強にもなる小説ってないかな。勉強の合間に休憩がてら楽しみたいけど、せっかくだから地学要素があってモチベーションが上がるような小説を読みたい!」
この悩みにお答えします。
本記事で紹介する小説
月まで三キロ
空よりも遠く、のびやかに
死都日本
富士山噴火 日本沈没
この記事を書いている私は、2021年3月に地球惑星科学の修士を卒業。
地球惑星科学の魅力に6年間どっぷりと浸かっていました。
そして先日、大学院での研究をまとめた論文が国際雑誌に採択されました。
地球惑星科学の研究において一定の成果を上げることができた私ですが、常にモチベーション高くやれていたわけではありません。
時にはだれたりすることもありましたが、その時に活用していたのが「地学系の小説」です。
あなたもこれから紹介する小説を読んで、楽しく地球惑星科学を勉強していましょう。
これらの小説は「エセ科学」の類ではなく、ちゃんと科学的な背景も踏まえて書かれたものですので、読んでおかないと損ですよ!
月まで三キロ
まず紹介するのは、伊与原 新さんの 「月まで三キロ」です。
伊予原さんは自らも神戸大・東京大で地球惑星科学を専攻し研究者の道を歩まれたことのある小説家です。
地球惑星科学を専攻する方なら、月は毎年3.8cmずつ地球から離れていき1日の時間がほんの少し長くなっていることはご存知でしょう。
タイトルから分かる通り、この物語は地球惑星科学の知見が散りばめられたエンターテインメントです。
空よりも遠く、のびやかに
「空よりも遠く、のびやかに」は地学オリンピックが登場する小説として、地学オリンピック事務局も推薦しています。
クライミング&地学の2軸で物語が進みます。
地学はフィールドワークを重視するため、クライミングと相性が良いのかもしれないですね!
恋愛要素もある青春物語で胸が熱くなります。
地学の勉強になりモチベーションを高めてくれること間違いなしです。
物理学・化学・生物学を土台に、地質学・気象学・天文学などがのっかった地学はまさに知の総合格闘技。
たまには、ちょっと体育会系の熱い物語を読んでみるのはいかがでしょう。
死都日本
いわずと知れた火山小説。
著者の石黒耀さんは日本地質学会より表彰されている方で、科学的知見に基づいて書かれているため地学徒は気に入ると思います。
噴火を題材にした物語で、巨大噴火が現代の日本で起きたらどうなるのかというシミュレーションを行った小説です。
作中では九州の霧島山の地下にある加久藤火山(加久藤カルデラ)が破局噴火を起こします。
破局噴火:文明が壊れるほどの大噴火
富士山噴火
質問:「富士山は活火山でしょうか?」
解答:「はい、富士山は活火山です」
この事実は日本人なら忘れてはいけません。
江戸時代にも宝永大噴火(ほうえいだいふんか)と呼ばれる大災害を引き起こしています。
2週間続いた噴火は関東一帯に降灰をもたらし農産物に甚大な被害をもたらしました。
この小説では、富士山がもたらす可能性のあるMaxの災害をシュミレーションしています。
あらすじ
物語の主人公は元陸上自衛隊で3年前の南海トラフ地震で妻と息子を失った。生き残った娘とも絶縁状態。そんな時、富士山が大噴火し日本は未曽有の災害に飲み込まれる。
調べてたら、私の大好きな鎌田 浩毅さん(京大教授)も同じタイトルで本を出していたので共有します。
日本沈没
「日本沈没」は映画化、ドラマ化もされており、有名なので知っている人も多いかと思います。
小松左京による大地震を題材にしたSF小説で、この分野に関する作品中の解説やアイデアは、修士論文に相当するともいわれています。
ベストセラーになるほどのストーリー性と科学的知見に基づくアイデアは世の地学徒を魅了してきました。
主人公は地球物理学者で、小笠原諸島の北にある島が一夜にして海底に沈むところから始まります。
最後に
以上5冊が、私の地球惑星科学のモチベーションを支えてくれた小説たちです!
あなたも是非読んで、学習を加速化していきましょう!感想待ってます!
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