【高校生向け】地球惑星科学科に入学する前にやるべきこと3選
地球惑星科学系に進学が決まった高校生
「やった!希望していた地学系の学部に入学が決まった!入学まで時間があるし、大学での内容を先取りしておきたいし、なにかやれることないかな。」
この疑問にお答えします。
本記事の内容
地球惑星科学系の大学に入学する前にやっておくべきこと
- その①:科学館に足を運ぶ、ジオスポットに行く。
- その②:地学系の本を読む。
- その③:英語を勉強する。
この記事を書いている私は、2021年3月に地球惑星科学の修士を卒業。
地球惑星科学の魅力に6年間どっぷりと浸かっていました。
そして先日、大学院での研究をまとめた論文が国際雑誌に採択されました。
この経験から思うことは、
「地学系の大学に入学する前に、絶対にやるべきことがある。」ということです。
日本では、高校で地学を履修する人が極端に少ないので、すこし行動すれば大学で圧倒的に優秀人材になれます。
3分くらいで読めますので、しばしお付き合いください(^○^)
入学前にやるべきこと①:科学館に足を運ぶ。ジオスポットに行く。
これは、実践している強者も中に入るかもしれません。
地球惑星科学は、地球・惑星を対象にする学問なので、
「実際に見る、触る」といったことが非常に重要視されます。
最も手軽で、広範囲な体験を与えてくれるのが「科学館」でしょう。
イメージで地学をつかむことができると、大学の理論重視の講義を聞いたときにも頭に入りやすくなります。
私が特にお勧めする科学館は、次の2つです。
福岡市科学館
福岡の中心地から近いところにあるのでアクセスしやすいです。
2017年にできた非常に新しい科学館で中も綺麗ですし、施設も充実しています。
この科学館、宇宙飛行士の若田光一さん推しで(私の尊敬する人の1人です)、惑星系に興味がある人は特に行った方が良いです。
国立科学博物館 National Museum of Nature and Science,Tokyo
なんといっても、でかい….
私たちみたいなオタクがいくと1日じゃ回りきれません。
できれば、1人でいきましょう。周りからどんびかれるほどハマるので。
個人的には、縞状鉄鉱石など、面白い石がおいてあったのがよかったですね〜
また、ジオスポット(ジオサイト、ジオパークということも!)という天然の科学館に行くのも良いです!
ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
日本全国たくさんあるので、家の近くのジオパークに行ってみると良いですよ!
日本ジオパーク ネットワーク
「〇〇県 ジオサイト」と調べると、家から近いジオサイトの詳しい情報が手に入ると思います。
ガイドを無料でお願いできるところもあるみたいですし、入学前の知識のインプットとしては良いフィールドワークになると思います!
入学前にやるべきこと②:地学系の本を読む。
日本の高校では、地学の履修者がほとんどいません。
実際、私の出身大学の地球惑星科学科でも45人中1人が地学履修者でした…
つまり、地学の知識をインプットしておけば、大学入学時に差をつけることができます。
読む順番は、
① 高校地学の学習
② 大学地学の入門書
③ 自分が興味ある分野の入門書
という流れが頭に残りやすいです。
① 高校地学の学習
みなさんは、高校で地学を履修していますか?まずは、高校の地学基礎の勉強からです。
日本では、理系クラスだと地学を開講している高校は少ないと思います。
(実際、私の出身の地球惑星科学科では、高校地学履修者は1/45人でした…)
この参考書は、私が教育実習で文系クラスに地学基礎を教える際に学習用として用いたものです。
イラストがふんだんに使われており、最初の1冊として最適です。
地球惑星科学系の大学生になったときに、文系出身で地学を習った人から「そんなことも知らないの?」と言われないように、確実に学んでおきましょう。
地球惑星科学分野での有名人、京大教授の鎌田先生はご存知でしょうか?これも高校地学を対象とした本です。
京大の講義「地球科学入門」は、数百名を集める超人気講義だそうです。
私は大学3年時に読みましたが、高校生にも理解できるように書かれているので、楽しく学習できます。
このレベルのことを知っていれば、地球惑星科学系の学科に入っても物知りだと思われます。
地学に限らず、物理・数学など、理工学系に進学するなら、このシリーズは読破しておいた方が良いです。いわずとしれた「面白くて眠れなくなる」シリーズ。
② 大学地学の入門書
タイトル通り、地球惑星科学全般の入門書です。
章によっては、大学で習う微分方程式などを用いているので、そこは高校生の時は読み飛ばしてOK。
そこ以外で難しい数式は一切使われていないので、入門編として必読です。
③ 自分の興味がある分野の参考書
私の場合、地震・火山学に興味があったので、その周辺の本を読んでいました。
入学前にやるべきこと③:英語を勉強する。
英語が苦手で、特に英会話になるとさっぱり…という方も多いかと思いますが、
英語ができるようになると、大学生活は充実します。
簡単に、英語が活きる例をあげると、
1. ネイティブスピーカーと話す機会が多い
大学ならではの特徴として、ネイティブスピーカーが非常に多いことが挙げられます。
特に、地球惑星科学系の学部では、火山が多い国である、アメリカ、インドネシア、フィリピンなどの留学生が多数日本の大学に来ています。
英語に苦手意識を持っていると、留学生との会話の機会が減り、貴重な情報が得られなくなってしまうことがあります。
大学外でも、学会にいけば初対面の外国人に英語でプレゼンをしなければならないです。
英語ができる人は、自分の研究成果や知識を難なく伝えることができます。
2. 英語論文を読んだり、執筆したりしなければいけない
大学では高校の勉強とは比較にならないくらい、狭い範囲の学問を突き詰めます。
そのため、自分の研究分野の知識を得るためには、英語論文をあたるしかない、ってことがほぼ確実に起こります。
英語に苦手意識があると、情報収集面で確実に負けてしまいます。
特にリーディング能力は大学に入ってからも重要です。
また、英語論文を執筆するときは、ライティングスキルも必要になります。
以上が、英語が活きる場面の例です。
これはあくまで一例があり、英語ができるだけで世界が広がります。
また、理学部・工学部の学生は特に英語を話せる人が少ないので、圧倒的に目立つことができ、成果も上げやすくなります。
まとめ
地球惑星科学系の大学に入学する前にやっておくべきこと
- その①:科学館に足を運ぶ、ジオスポットに行く。
- その②:地学系の本を読む。
- その③:英語を勉強する。
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この分野には情報が少なく、私も卒業後の進路については大きな不安を抱えていたので、気持ちがすごくわかります。
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