研究室配属前の地球惑星科学系の大学生に伝えたいこと
専門教育が始まった地球惑星科学徒
「もうすぐ研究室配属だ。GPA競争とか、専門教育とか大変だよ~。地球惑星科学系の学科を卒業した先輩は、どんな勉強をして、どうやって研究室を選んだのか知りたい!」
この悩みにお答えします。
🌎本記事の内容🌎
他学科の授業を取ろう
研究室の選び方
この記事を書いている私は、2021年3月に地球惑星科学の修士を卒業。
地球惑星科学の魅力に6年間どっぷりと浸かっていました。
そして先日、大学院での研究をまとめた論文が国際雑誌に採択されました。
この経験から、「地球惑星科学系の学生が研究室配属前に知っておくべきこと」を解説します。
GPA競争
研究室配属前の学生の悩み.. それは、GPA競争ですね。
GPAが分からない方もいると思いますので、一応紹介します。
「知っているよ!」って方は読み飛ばしてください。
GPAとは?
Grade Point Averageの略で、学生の成績を算出するための指標のひとつ。
GPAは、取得した単位数に対して平均点を算出することで、学生の学業成績を示します。
GPAの計算方法は、学校や地域によって異なりますが、一般的には、各科目の得点を点数に変換し、その平均点を算出することによって計算されます。
GPAは、研究室配属や就職の際に必要となることが多いため、学生はGPAを上げるために努力することが求められます。
簡単に言うと、「成績表の平均点」のことです。
かくいう私も、大学1-2年で遊びすぎて、2年後期までで希望の研究室に入るだけのGPAはありませんでした。
大学3年生で気持ちを入れなおし成績を回復。
なんとか希望のところへ配属されました。
自身の経験を踏まえ、GPA競争への勝ち抜き方を紹介します。
なお、ここでは全科目の成績の平均で研究室の配属が決定されるとします。
大学によっては、専門科目のみのGPAを採用する所、平均ではなく合計で算出される所があると思いますので、必ずご自身で自分の学科のルールを確認してください。
GPA競争の勝ち抜き方
次の順序で対策しましょう。できる限り早い段階で始めておくと有利です。
①研究室配属のルールを確認
②興味があり、かつ成績が取りやすそうな授業を選択
③良い成績をとるために努力
王道ですが、これを愚直にやれば成績上位者になれます。
行きたい分野が変わり、その研究室が人気だったとしてもGPAでワンパン。
GPAのためだけに授業を選択するのは極論ですが、特に人気の研究室を希望している方は、自分の興味と成績のバランスを考えながら過ごしましょう。
良い成績の取り方は、「過去問入手のルートを作っておく」「成績上位者と勉強する」などがあります。
私はあえて、クラスの過去問収集係を務め、先輩方から過去問をいただき同級生に流す役をやっていました。
「クラスメイトに過去問を流したら、ライバルを増やしてしまうんじゃないの?」と思うかもしれませんが、過去問を渡してもやらない人はやらないので問題なし。
先輩にも「過去問係だから」という理由で気兼ねなく共有してもらいやすくなるので、過去問Giverになれば圧倒的に得します。
理学部の地球惑星科学以外の授業を取ろう
完全に持論ですが、物理学科・化学学科・生物学科の授業も積極的に取った方がいいです
やはり、その道を極める学科の授業は深い。
私も学部3年生のときは、他3学科の授業を優先的に取っていました。
地学は、応用物理/応用化学/応用生物の集合体です。
土台作りのためにも、他学科の授業に飛び込んでみましょう。
他学科とのつながりもできますよ。
研究室の選び方
地球惑星科学系には多くの研究室があり、やっていることも全く違います。
大学3-4年で配属されますが、どんな基準で選んだらいいのでしょうか?一例を紹介します。
多くの人が、①やりたい分野を決める ②その分野の中で行きたい研究室を決めるという順序で絞っていくので、そのSTEPに沿って解説します。
STEP1. やりたい分野を決める
まずは、やりたい分野を決めましょう。
自分のパッションに従えばよいのですが、参考にそれぞれの分野に向いている人を、独断と偏見でお話しします。
フォローできていない分野もあるかもしれませんが、ご了承ください(-_-;)
惑星系
宇宙に興味がある。ロマンを求める。計算が好き。理論が好き。頭いいと思われたい。
気象系
気候や天気に興味がある。気象庁とか狙っちゃう。気象予報士の資格保持者。
地震・火山系
防災に興味がある。地面の下のこと知りたい。温泉が好き。
地球化学系
化学分析が好き。理論派。割と就職いいかも。
古生物・古環境系
時間軸を科学に持ち込みたい。歴史好き。計算はちょっと苦手。
STEP2:分野の中で行きたい研究室を決める
やりたい分野が決まったら、研究室を選びましょう。
各分野2-3つ研究室がある場合がほとんどかと思います。
選ぶ際の基準を独断と偏見でお伝えします。
STEP2-1:アプローチや対象で選ぶ
まずはここですね。
同じ研究対象でも、物理アプローチなのか、化学アプローチなのか、数値計算がメインなのか、現地に行ってサンプリングした資料の分析がメインなのか。
得意不得意や好みに合うものを選ぶとモチベーションが保ちやすいです。
STEP2-2:就職先から逆算
これも外せないポイント。
先輩方の就職先を参考にして、決めるパターン。
まあ、この学科は研究室推薦とかもあまりないので、関係ない場合も多いですが..
STEP2-3:あえて人気なところに行く
人気な研究室には人材が集まります。
GPAが高くまじめに学習できる人が多く、教授陣も熱が入るため、周りの環境的にGOOD。
人気だから行くのは本末転倒ですが、行きたい研究室候補が複数あり、決めあぐねている時は、人気なところにいくのも1つの手かもです。
次に読みたい!
今回の記事はこれで終わりです。
地球惑星科学系を卒業した私の記事を読みたい方は、こちらからどうぞ。
https://haraca.blog/univ/for_geosciencestu/