福岡市はなぜ発展し、魅力的な街になれたのか?【地方最強の都市】
福岡市がなぜ発展したのか知りたい人
「なんで福岡市って経済的に発展できたんだろう。地理的には熊本市が九州の中心にあるのに、九州を総括しているのは福岡市だよな。福岡市を例に地方創生についても学びを深めたい!」
この悩みにお答えします。
本記事の内容
・福岡市が魅力的である理由(筆者の実体験、統計データから)
・福岡市の発展の理由を学べる本を紹介
本記事を書いている私は、大学・大学院の6年間を福岡市で過ごしました。
長崎から福岡に移った私はたちまち福岡の虜に。
現在福島県に移住して、福岡病(福岡を満喫し、引っ越し等で離れた人がかかる病気。福岡のことが恋しくなり帰りたくなる)絶賛発症中。
「なぜこんなに福岡ってすてきなんやろう..」と疑問が湧いたので、今回は福岡市について考察します。
福岡市の魅力と歴史(実は昔は福岡イケてなかったんです!)を掘り下げていきますので、どうぞお付き合いください。
福岡市が魅力的である理由
住んでみた実感
食べ物がおいしい
博多ラーメン・もつ鍋・めんたいこ・海鮮など福岡市にはおいしいものがいっぱいあります。
博多観光といったらやっぱりグルメになりますよね。食にこだわりがある人が福岡に住むことを選ぶ場合も多いです。
交通の便がいい
福岡空港⇔博多が約15分、博多駅から九州主要都市・本州に行けることから、アクセスが抜群です。
また、アジアの玄関口にもなっており、ソウル(韓国)には飛行機で1.5時間、プサン(韓国)には船で3.5時間です。
施設が充実
九州No.1都市なので働く場所に困りません。
また、有名企業の九州支社があったり、しっかりした医療が整っているなど、生活していく上で欠かせないインフラが充実しています。
先進サービス
福岡市は新しい物好きです。
私がいた2015~2021年にすでにシェア自転車やウーバーの導入が始まっていましたし、レンタル電動スケートの実証実験も九州大学で行われていました。
先端的なサービスを享受できるのも福岡市の良いところです。
家賃が安い
これだけの魅力が詰まった街なのに、東京に比べて家賃が安く、通勤時間も短いです。
データで見る福岡市
人口増加率1位 23.08%(政令指定都市中)、若者(10代20代)の人口割合1位(政令指定都市中)
空港アクセス時間の短さ(GPCI 2021) 世界1位/48都市
そんな福岡市も昔はちがった..
九州の都市の優劣は変わってきた
九州は幕末~現代にかけて都市の優劣の変化が激しい場所でした。
✓明治~第2次世界大戦:国の出先は集結し、九州の中心に位置する熊本市が九州を総括した
✓第2次世界大戦後から高度経済成長:工業が栄えた北九州が九州の覇権を握った
今や、福岡市が全国的に注目される魅力都市に。
九州の行政・交通の中心。九州に生まれた若者は福岡を目指す。
【おすすめ本】福岡市が地方最強の都市になった理由
おすすめポイント
福岡市は常識破りの方法で発展しました。
◎高度経済成長期には、地理的に有利な熊本市と工業化に成功した北九州市に出遅れましたが、商人のまち博多はサービス業を中心に「産業」が発達し、
◎熊本市と競合した九州帝国大学の誘致に成功し「教育」の質が向上し、
◎交通の利便性、食文化の形成で「生活」の豊かさがあがり、
◎福岡市内外から人をひきつけ、「人口」が上昇するサイクルをもっています。
そんな福岡市の歴史と、地方創生・地域経営のポイントについて深く学べる一冊。
「地域経営に関連する仕事に従事している人」 「福岡市について詳しく知りたい人」は必見です。
論旨
地方創生の常識(思い込み)
福岡市はこの常識を打ち破って発展した。
・人口が増加すれば、地方が抱えている問題が解決する。
・他都市の成功事例を、そのまま実践すればうまくいく。
・まちづくりは、自治体が主体になって取り組むべき。
・国から予算をもらうために最善を尽くす。
・自分のまちは不便だから、発展するわけがない。
都市経営≒会社経営と捉え、稼げる地域に
「都市経営」は「会社経営」と同じ。「稼ぎを拡大し、都市経営にかかるコストを下げる」
住んでいる人たちに高い生産性と高い所得をもたらし、ストレスのない生活が整えば自然と人が集まる。
また、企業と同じように他の都市と競争関係でもあるし、協力関係も築くことができる。
逆に、競争を意識せずに他都市を真似ただけの都市をつくってしまったり、好き嫌いなどの感情で本来戦う必要のない都市同士で潰し合いをしたりといったことでは、気づかぬうちに都市圏というもっと大きな競争相手に、まるごと食われてしまうことさえある。
都市発展のトリガーとなるのは、「稼げる民間」があるか。
行政に人材を集めてはいけない。なぜなら、行政が行う交通インフラなどのハード面の整備で衰退を抑制する手法は限界に来ているから。
一昔前の工業化による地方創生は何がいけなかったのか
・国が制度を作ると「平等」に接してしまう
・全国一律で作ってしまうといらなくなったときに供給過多としてつけが回ってくる。
・そもそもコスト競争では海外に勝てない
→みんなで同じことをやってはいけない。
福岡市の強み
地方創生には教育が大事
福岡市は九州帝国大学の誘致を五高のある熊本に競り勝った。
交通の利便性
空港が近い、勤め先と住まいが近い(市街地を無駄に拡大させすぎなかった過去の功績)
コンパクトシティ
まとめると何が魅力的なのか
魅力的かつ多様な仕事があり(産業)、学生にとっても学校に恵まれて人材開発が進みむ(教育)。すると、地域外からの投資が積極的も行われる(投資)。それと同時に、適切な成長管理を行い、職住近接でストレスをなくす(密度)。すると、若者をはじめ、外の地域から人が集まってくる(人口)。
まとめ
ここまで、福岡市がなぜ発展したのかと、地域創生について学べる本を紹介してきました。
この記事を書いている私は現在福島県にいるのですが、はやく福岡に帰りたくなりました(笑)
これからの地方創生・まちづくりにはITによるスマート化が必須です!
都市のスマート化について、学びたい方はこちらの記事もどうぞ